トリプルPとは子育てのスキルと親子関係の向上

発達障がい児童の割合グラフ

 トリプルPは、オーストラリアのクイーンズランド大学の教授で家族支援センター所長であるMatthew R Sanders氏(以下:サンダース教授)によって約30年前に創始されたもので、現在もクイーンズランド大学で行われているペアレントトレーニングのプログラムです。

 トリプルPという名称の由来は、プログラムの名称前向き子育てプログラム(Positive Parenting Program)の頭文字が3つのPであるため、この愛称となっています。世界22か国以上で実践されており、日本では2004年にトリプルPジャパンが普及支援をスタートさせました。  加藤則子著「トリプルP前向き子育て17の技術」

ポジティブな子育て

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 幼児から12歳ぐらいの困った行動の予防と改善を目的とし、子育ての喜びや発見・手ごたえややりがいなど、前向きな親の心の力を大切に育てていきます。

 問題を解決するために親自身が行動を変えていくように促していくのも特徴の1つで、子どもの行動で困った時に、親が自ら気付き自分で考えて工夫をし対処できるように具体的な方法を学んで子育て力を養っていきます。前向きで活動的であり暴力や争いの少ないポジティブな子育てを目標としているプログラムです。

子育ての知識もスキル

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 親は次世代を育てる重要な役割を担っているのですが、ほとんどの人は十分な知識もスキルもなく子育てをスタートます。そして日々の育児の中で試行錯誤をしながら学んでいきます。
心身共に健康で社会に適応した子供を育てることは全ての親の願いですが、「これが正しい」という方法が ない所が子育ての難しさでもあります。
 また、子どもにどんな価値観や技術を身に付けてほしいか、またどんな風にそれを子どもに教えるかを決めるのは、個々の親次第です。

国際的に認知されているプログラム

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親は自分の子どもが好ましくない行動をした時に、それに対応するスキルを身に付けている必要があるのですが、そう簡単に見つかるものでもありません。
トリプルPはこのように子育ての課題に立ち向かうために役立ついくつかのアイデアを提供するプログラムになるので、自分のとるべき行動がわかりやすくなるお手伝いをしてくれます。

子育ての原則を科学的に学ぶ

トリプルPは、前向き子育ての5つの原則と子どもとの前向きな関わり方を学んでいき、子どもと養育者の良い関係を作ることを重視し、温かい家庭環境を育んでいくプログラムです。
長いようであっという間の子育て期間を笑顔でいっぱいにするためにも、トリプルPの考え方を知って頂けたらいいなと思います。

発達障がいゾーン